ryoukai yama 2014/03/09 両戒山モニタリング登山会


国東半島峯道ロングトレイルに宇佐市からつなごうと検討を進めている。今日は、その活動の一部と思える、「両戒山モニタリング登山会」が開催されたので参加した。
主催は、宇佐市観光協会。仕掛け人は事務局長の小野さん。
見つからないようにそっと視察参加と思いきや、受付で見事見つかってしまった。小野さん、よろしくお願いします。
そんなわけで・・・w
実は昨日電話で参加申し込みしようといたんですが、定員の100人をすでに超えており、当日無理矢理参加となりました。受付で当日申し込みをお願いすると、なんと115番。さらに後から後から・・130人程の大盛況となったようです。
20人ほどを1班単位に、7班まで班札がありました。115番の私は6班の筈なんですが、最後尾の7班で歩きました。

到着してみればすでにどこかで見かけた人達が・・
途中の道案内もしっかり表示され、すばらしい準備でした。

すべての気の回し方がすごいですね。ちゃんと警察まで出動要請して万全の体制です。・・見習わなくては・・

両戒地区公民館で受付をします。

当日受付の115番札をいただきました。

本部席で小野隊長が指揮を執ります。

今日のコース、両戒山を紹介しましょう。場所は、宇佐市の両戒にあり、この山に登るには、本日のコースの他に、西側の立石から薬師堂を経由して両戒山へのぼる二つのコースがあります。両戒山への登山は2回目ですが、初回は2010年11月10日、立石からススキを掻き分けてやっとたどり着きました。

両戒山は、後山とも呼ばれ、その途中にある金剛寺薬師堂は昔の峯入行のスタート地点とされる場所でもあります。

『宇佐託宣集』に六郷山内の修験巡路が二通り記されている。ひとつは「後山(うしろやま)の石屋より始めて 横城(よこぎ)に至るべし」というもので、現宇佐市両戒の後山を出発して杵築市横城の東光寺(とうこうじ)に至るコースである。

道筋は不明であるが後山石屋→田染(たしぶ)郷→田原別符(べっぷ)→安岐(あき)郷横城のコースであろう。

いまひとつは「海路、辺地を経巡すべきなり」とある。これがどのコースをさすかも不明であるが、屋山(ややま)長安寺から千燈石屋に至るコースとも考えられている。

これらコースの確定は、半島内各地に分布する窟内仏の大半が12世紀以降のものであることからみて、平安時代末のことと思われる。

スタート直ぐの吉水山福昌寺。説明は聞き取れない。

本堂左手に祀られる金剛寺の古仏

吉水神社下の五輪塔群・石塔婆・板碑他

吉水神社参道をのぼり行く一行

吉水神社の鳥居を潜って参道をのぼる。

吉水山霊亀寺跡

龕と一体彫りされた小さな石仏

さらに参道をのぼる。


コース/国土地理院 1/25,000地図


ゴルフ場だった跡地を歩く。

それらしい雰囲気になりました。

金剛寺跡・坊跡の石垣が残っています。

ズルズルと滑る急斜面をロープ頼りにのぼります。

展望所に到着し、ひと休みです。

大人数の大隊列の進行で、いつもは寂しい山中は結構な賑わいにこの森の住人たちは驚いていることでしょう。

時折小休止でストップが掛かりますが、何も眺望の無い木立の中ではかえってストレスがたまります。超スローペースなので、木立の中の休憩は無い方が良いかな。

途中から国有林に入りましたが、普段は立ち入りが出来ないそうです。本日は許可をいただいたとのことです。

100人以上が踏み固めた後に続く私たち7グループは、結構ズルズルの道に悪戦苦闘しながら上って行きます。特に、上の画像の急斜面は大変でした。

ここをクリアーして少しのぼると岩瘤に出て、視界が開けました。さて、目の前の絶景は何処かな。GPSのマップで確認するも無名の山は表示されません。

しばらく絶景を楽しみながら休憩しました。



参加者大人数なので、行列のままの待ち時間が結構ありました。

山頂に着いてみれば先頭集団はお弁当すでに終了。

ここが頂上点です。眺望ナシ。

頂上唯一の眺望ポイント。
されど、先客が弁当広げて占領・・・マナー最悪!


昼食終えて下山です。結構滑って大変でした。

金剛山薬師堂

磨崖の薬師如来像

十二神将石像他

十二神将石像他

宝篋印塔

【薬師如来】

印相は右手を施無畏(せむい)、左手を与願(よがん)。左手に薬壺(やっこ)を載せる。像形には、立像・坐像両方がある。
薬師如来は、薬壺を持つイメージがあるが、製作年代の古い奈良の薬師寺金堂の薬師像、同唐招提寺金堂の薬師像は、薬壷を持たない。
不空金剛訳教「薬師如来念誦儀軌」の伝来以降に薬壷を持つ像が造られるようになったと考えられている。

薬師如来は、単像として祀られる場合と、日光菩薩・月光菩薩を脇侍(わきじ)とした、薬師三尊とし祀られる場合もある。また、眷属(けんぞく=配下)として十二神将を祀る事が多い。

不空金剛訳教「薬師如来念誦儀軌」
唐の高僧、四大訳経家の1人で彼の訳した教。
・念誦:密教で、仏に祈り、仏の名号(みょうごう)や経文などを唱えること。
・儀軌:経典に説かれた仏、菩薩、諸天(神)などの造像、供養、念誦(ねんじゆ)などの儀式の執行規則。儀式遂行の規則を記した書も儀軌。


【日光月光菩薩】

日光菩薩(にっこうぼさつ)は、仏教における薬師如来の脇侍としての一尊。月光菩薩と共に薬師三尊を構成している菩薩。
日光菩薩は、一千もの光明を発し、天下を照らし、諸苦の根源たる無明の闇を滅尽するとされる。

月光菩薩(がっこうぼさつ)は、日光菩薩と共に薬師如来の脇侍。
月光菩薩は、月の光を象徴する菩薩。日光菩薩と一緒に、薬師如来の教説を守る役割を果たす。


【十二神将】
十二神将(じゅうにしんしょう)は、天部の神々で、護法善神。十二夜叉大将、十二神明王(じゅうにやしゃたいしょう、じゅうにしんみょうおう)ともいい、薬師如来、薬師経を信仰する者を守護する十二体の武神像。新薬師寺の十二神将像が良く知られている。

十二神将は、薬師如来の十二の大願に応じて、昼夜の十二の時、十二の月、十二の方角を守るとし、十二支が当てられる。
十二神将にはそれぞれ本地(化身前の本来の姿)の如来・菩薩・明王がある。
神将がそれぞれ7千、総計8万4千の眷属夜叉を率いている。その数は、人間の持つ煩悩の数と言われる。

日頃の仲間も大勢参加しており、楽しく歩くことが出来ました。コースは、結構整備が大変と感じました。特に国有林のルートは、急な坂道と雑木湧水他で、維持管理負荷が非常に大きいと思われました。さらに、国有林の中のルートは、通行の度に関係部署への申請や認可が必要なため、ロングトレイルとしての成立が心配されます。
されど、宇佐市の「国東半島峯道ロングトレイル」との接続意欲を感じるモニターツアーだったと感じました。